マーケティングと営業の違いって何?連携のメリットやコツもあわせて紹介
2024/02/25
マーケティングと営業。
似たような意味を持つ言葉であり、明確な意味の違いを知らない人もいるでしょう。
そこでこの記事では、マーケティングと営業の違いを3つの観点から説明します。
合わせて、マーケティングと営業を連携するメリット、マーケティングと営業連携のコツなども紹介。
商品やサービスの売上を伸ばすためには、マーケティング部門と営業部門の連携が欠かせませんが、その重要性を考えてみましょう。
記事では、実際に企業のマーケティング部門や営業部門に属している人にとって大切な情報をお届けします。
今後の業務を行う上でも役立つ情報ですから、最後まで記事を読んでください。
マーケティングと営業の主な違い3つ
マーケティングと営業の主な違いは3つあります。
次のような違いです。
- アプローチする対象
- 戦略の期間
- 業務の目的
それぞれの違いの内容を見てみましょう。
アプローチする対象
マーケティングと営業では、アプローチする対象が違います。
それぞれ顧客を対象としている点は同じなのですが、マーケティングでは広く市場をアプローチ対象としています。
特定の人物ではなく、市場全体を見渡した働きかけが行われるのマーケティングです。
一方、営業では対象は目の前の顧客。
特定の人物が対象になります。
電話営業、オンライン営業、対面営業など様々な手法がありますが、いずれの方法でも個人の顧客が対象になっています。
もちろん、マーケティングでも個人を対象にすることもあるし、営業でも市場動向を調べたりすることはありますが、基本的な対象の違いは上記の通りです。
戦略の期間
戦略の期間では、マーケティングが長期になりやすく、営業は短期になります。
マーケティングでは顧客との良好な関係を構築することが1つの目的ですが、それには時間もかかるものです。
良好な関係はすぐには築けません。
長期的な視点に立って、少しずつ信頼を獲得していくことになるので、戦略の期間が長期になります。
営業では成果を上げて、売上に直結させる必要があるので、戦略の期間が短くなりやすいです。
早く成果を上げないと、自分の実績にもならず、会社の売上増にもつながりません。
成果を上げるまでの期間が制限されているので、戦略を考える期間も短いのです。
業務の目的
マーケティングの業務の目的は顧客と良好な関係を築くことです。
そして、築いた関係を長期にわたって維持していくことを目指します。
それが間接的に売上増につながります。
営業の業務の目的は売買契約を結ぶことです。
そして、その数を増やすこと。
売買契約を結ぶためには顧客と良好な関係を築く必要もありますが、それは営業の主目的ではなく、最終的な成果をいかに上げるかが大事になってきます。
マーケティングと営業を連携するメリット
マーケティングと営業の違いを見てみましたが、この2つの部門は別々の役割を果たしているのではなく、連携することで企業の業績アップにつながります。
そこで両者の連携のメリットを紹介します。
業務の効率が向上する
マーケティングと営業が連携できれば、業務が大幅に効率化します。
マーケティング部門は市場のニースの把握をしながら、顧客に対するアプローチの仕方を考えます。
その過程で顧客との良好な関係も築き、営業担当者に業務を引き継ぎやすくします。
そうなれば、営業担当者はスムーズに成約にまで持って行けるでしょう。
それぞれがそれぞれの業務を行うことで、業務がうまく行くようになり、効率化が進みます。
逆を考えてみましょう。
マーケティング部門と営業門が対立していると、情報共有がうまくできず、それぞれの業務の成果を活かせません。
効率も非常に悪くなり、成約にまでこぎ着けにくくなります。
顧客からの信頼度が高まる
マーケティングと営業の連携により、顧客からの信頼度が高まります。
マーケティングが顧客にアプローチした内容、顧客からの反応、質問などの情報を営業に渡しておけば、その後の引継ぎがスムーズに行われ、顧客も安心して営業担当者に対せます。
営業担当者が提案を行う場合は、適切でタイムリーに行うことができるでしょう。
そうなれば、顧客も信頼してくれます。
もしマーケティングと営業の連携ができておらず、情報共有がされていなかったらどうでしょうか。
顧客はマーケティングと営業で別々に同じ質問をされたり、ちぐはぐな提案がされたりで、心配にもなります。
その結果、その企業に対する信頼度が落ちます。
「この企業は内部の連携がうまくできていないのだな」などと思われれば、その後の受注にも影響が及ぶでしょう。
機会損失が減る
マーケティングと営業の連携がスムーズに進むと、マーケティングが育成した確度の高い見込み顧客をそのまま営業に引き継げます。
引き継いだい営業はタイミング良く顧客にアプローチでき、成約に持って行きやすくなり、機会損失も減ります。
営業が顧客に働きけるにはタイミングが非常に重要です。
マーケティングが顧客と良好な関係を築いている間にアプローチする必要がありますが、連携がしっかりできていればタイミングを失することがありません。
その結果、機会損失と言ったことも起こりにくくなります。
マーケティングと営業の連携のコツ
マーケティングと営業を連携する場合は、いくつかコツがあります。
そのコツをこれから紹介しますが、上手く活用して、連携を成功させてください。
共通のKPIを設定
マーケティングと営業の連携を成功させるためには、共通のKPI設定が欠かせません。
KPIとは「Key Performance Indicator」の略語で、「重要業績評価指標」と訳されます。
簡単に言うと中間目標のことで、目標を達成するプロセスで達成具合を計測する指標のことです。
マーケティングと営業でKPIの設定内容が異なっていると、業務のすりあわせも行いにくくなり、衝突が起きかねません。
そこで重要になってくるのが共通のKPI設定。
同じKPIを設定できれば、目標達成までのプロセスも明らかになり、認識の違いもなくなります。
業務を効率的に進めるという点でも、共通のKPI設定は必要です。
マーケティングも営業も最終目標は売上の増大でしょうが、その前段階のKPI設定も同じにする必要があります。
インサイドセールスを導入する
マーケティングと営業の連携では、インサイドセールスの導入がおすすめです。
インサイドセールスとは、見込み顧客に対してメールや電話、ウェブ会議ツールなど使用しながら営業活動する手法です。
非対面でアプローチするのが特徴になっています。
インサイドセールスでは、顧客にヒアリングしながら顧客情報を整理し、コミュニケーション履歴などの記録を管理していきます。
インサイドセールで得られた情報は、マーケティングから営業への橋渡しでも非常に重要です。
顧客からのヒアリングで得られた問い合わせ内容ややり取り・業務の進捗状況などの情報をマーケティングと営業部門で共有することで業務がはかどりやすくなります。
MAツールを導入する
マーケティングと営業の連携をしやすくしてくれるのがMAツールです。
MAツールとはマーケティングオートメーションのことで、マーケティング活動を自動化・効率化してくれます。
MAツールはマーケティングで獲得した見込み顧客情報をすべて保管。
この見込み顧客情報を営業に渡せば、効率的な営業ができ、成約にも結びつけやすくなります。
見込み顧客の状況の見える化も可能です。
見込み顧客の購買意欲を確認した上で営業にバトンタッチすれば、確実な成約も得られます。
MAツールは顧客との良好な関係を築くときも力を発揮します。
インターネットやメールでコミュニケーションを取りながら、顧客の心をつなぎ止めるのです。
その結果は、営業にも活かしやすいです。
良好な関係を築けた顧客にアプローチできれば、成果も得やすくなります。
顧客情報の一元管理ができるのもMAツール。
マーケティングと営業で別々に集めた顧客情報も一本化され、共有できますから、効果的な営業活動もできます。
各部門で名刺という形で保存さて、有効に活用しにくかった顧客情報もMAツールで利用しやすくなります。
まとめ
今回は、マーケティングと営業の違い、マーケティングと営業が連携するメリット、マーケティングと営業が連携するコツなどの情報をお届けしました。
マーケティングと営業ではいくつか違いがあります。
アプローチ対象・戦略の期間・業務の目的などです。
ただ、この2つの部門が対立していたのでは、企業業績も伸び悩みます。
顧客からの信頼も得られません。
両者の連携が非常に重要なのです。
そこで記事内では連携のコツも取り上げてみました。
ぜひ参考にしていただき、マーケティングと営業の連携を成功させて、売上アップを目指してください。