アウトバウンドコールとインバウンドコールの違いとは?成功に導く4つのコツを紹介!
2024/02/25
電話を使った顧客対応業務には、アウトバウンドコールとインバウンドコールがあります。アウトバウンドコールでは企業側から顧客に働きかけ、インバウンドコールでは顧客側から企業側に問い合わせをします。
それがアウトバウンドコールとインバウンドコールの基本的ない違いになりますが、今回の記事ではさらに違いを詳しく見てみましょう。違いが分かれば、それぞれに適した人材配置もできるようになるでしょうから、しっかり押さえておいてください。
そのほか、アウトバウンドコールのメリットやデメリット、アウトバウンドコールを成功に導くポイントなどの解説もします。アウトバウンドコールの業務に携わる人は、このポイントをしっかり押さえておきましょう。
アウトバウンドコールとは
アウトバウンドコールとは、企業の側から顧客の側へ電話でアプローチすることです。「アウトバウンド」は英語の「outbound」のことで、「内側から外側へ」という意味があります。
アウトバウンドコールの内容は、世論調査、アンケート、商品やサービスのセールス、支払いが遅れている顧客への督促などです。
督促を別にすれば、アウトバウンドコールは新規顧客獲得には欠かせない業務となっています。アウトバウンドコールを上手に行うことで、顧客の気持ちに強くアピールできます。
アウトバウンドコールのメリット
アウトバウンドコールにどのようなメリットがあるのか、考えてみましょう。様々なメリットがあります。
顧客ニーズを把握できる
アウトバウンドコールで顧客と直接話し合うことで、そのニーズを知ることができます。顧客が何を求めているのか、どのようなサービスを期待しているのか知ろうと思ったら、顧客に直接聞いてみるのが一番でしょう。
顧客の回答から、商品やサービスの改善点を見いだすこともでき、競合他社とは違う独自性を打ち出すきっかけにもできます。
アンケート調査などは顧客ニーズの把握に最も役立つアウトバウンドコールです。アンケート調査で正確な顧客ニーズを知ることができれば、顧客満足度向上やリピート購入などにつなげることができるでしょう。
新規顧客獲得につながる
アウトバウンドコールで新規顧客の獲得ができます。営業電話でもあるアウトバウンドコールでは、自社商品やサービスの魅力を訴えますが、これで顧客の関心が高まれば、アポイント獲得にもなるでしょう。
潜在的な顧客へは直接アプローチするのが非常に大きな効果を生む場合があります。電話での営業で商品やサービスを試してみよう、購入してみようという気になる人もいるものです。
既存顧客との関係を深められる
アウトバウンドコールでは既存顧客とコンタクトを取ることもありますが、関係を深めるのには最適な機会です。
すでに商品やサービスを利用したことがある顧客のニーズを把握し、具体的な提案をしていけば、さらなる購入へとつながることもあります。以前の利用の不満点や問題点を解消することでも、顧客の満足度は向上し、リピート購入の可能性も高まります。
こうして信頼を得ていけば、関係もさらに深まり、長期的な顧客になってもらえ、安定した利益も望めるようになるでしょう。
ターゲットを絞り込める
闇雲にアウトバウンドコールをしてもアポイント獲得や成約になる可能性は低いですが、ターゲットを絞り込めば、結果がついてくることがあります。
アウトバウンドコールの対象を見込みがありそうな顧客に限定し、巧みなスピーチをすることで成果も上がりやすくなります。
アウトバウンドコールのデメリット
アウトバウンドコールにはデメリットもあります。どのようなデメリットか見てみましょう。
顧客に不快感を与えることがある
アウトバウンドコールのやり方によっては、顧客に不快感を与えることもあります。
タイミングが悪い、しつこい営業になっている、言葉遣いに問題がある、内容が面白くないなどの場合は、顧客も電話を受けたくなくなります。
アウトバウンドコールをするときは、相手の事情もよく考え、適切な方法で行わないといけません。
時間と手間とコストがかかる
アウトバウンドコールをする場合には時間と手間とコストがかかることを理解しておきましょう。
顧客リストやトークスクリプトの作成、通話、報告書作成などするべきことも多く、それには時間も手間もコストもかかります。人材も確保しなければならず、通信システムを備えた設備の設置も必要です。
成果が得られないことも多い
アウトバウンドコールに時間や手間、コストをかけても、成果が得られないことがあります。
電話をしたら必ず顧客が積極的に応じてくれるとは限らず、嫌がられることもあるでしょう。ひどい場合は、電話の途中で切られてしまうこともあります。
そこまで行かなくても、興味を抱いてくれない、競合他社の商品やサービスをすでに使っているなどの場合もあります。
アウトバウンドセールスで成果を上げるのは簡単ではありません。
インバウンドコールとは
アウトバウンドコールに対して、インバウンドコールという言葉もあります。こちらは外側から内側への電話ということですが、顧客から企業のコールセンターにかかってくる電話のことです。
インバウンドコールの例は、問い合わせ、相談、クレーム、資料請求、商品やサービスの購入など。コールセンターの名称は企業によって、ヘルプデスク、お客様相談窓口、カスタマーサポートなどいろいろありますが、インバウンドコールを受けるという点ではみな同じです。
アウトバウンドコールとインバウンドコールの違い
アウトバウンドコールとインバンドコールでは、目的・必要なスキルなどが違ってきます。どのように違うのか、以下で解説しましょう。
目的の違い
アウトバウンドコールの目的は、新規顧客の開拓、既存顧客との関係強化などです。営業電話という言葉にぴったりの目的になります。
インバウンドコールは顧客に応じた回答をして、満足してもらうことが目的です。顧客に対して必要な回答を丁寧に行い、信頼構築を目指します。
必要なスキルの違い
アウトバウンドコールとインバウンドコールで求められるスキルは違います。
アウトバウンドコールは営業電話ですから、巧みな話術とヒアリング力が欠かせません。また、応答率が低いことが多いので、粘り強く架電し続けられるタフさも必要です。
対して、インバウンドコールでは、お客様からの問い合わせに対してスピーディーかつ的確に応じられるかが重要になってきます。必要な情報をすぐに調べて答える能力、クレームに対して動揺せずに反応する能力なども必要です。
アウトバウンドコールの成功率アップのコツ
営業電話でもあるアウトバウンドコールを成功させるためには、いくつかのコツを押さえておく必要があります。どのようなコツか見てみましょう。
顧客リストの収集
アウトバウンドセールスを行うにあたって、漠然とした対象相手では成功しにくくなります。見込みがありそうな顧客を選んで電話しなければいけません。
それには顧客リストの収集がカギになります。顧客のニーズや関心を把握し、過去の購入履歴や行動履歴を調べ、競合他社の顧客情報もチェックした上で、顧客リストを作ってみましょう。
そのようにして作ったリストの顧客に電話すれば、成果が上がる確率が高まります。
顧客の気持ちに寄り添う
アウトバウンドコールは企業側の都合で電話をするので、顧客の気持ちにいかに寄り添うかが大切になってきます。
こちら側の主張を押しつけるようなことがあってはいけません。顧客の要望をよく聞き取り、顧客の悩みを理解し共感して、信頼関係を築くことがポイント。顧客の気持ちに寄り添うような会話ができれば、相手もこちらの話に興味を持ってくれるものです。
社内でノウハウを蓄積する
アウトバウンドコールをするにあたって、社内でノウハウを蓄積しておく必要があります。そのノウハウに基づいて、社員教育をするのです。
例えば、トークスクリプト、電話のかけ方、言葉遣い、使う用語、アピールポイントなどを社内で共有しておいて、誰もが同じレベルのアウトバウンドコールをできるようにしておきます。
これで社員同士で対応が異なることもなくなり、顧客も満足してくれるでしょう。
システム利用
アウトバウンドコールを成功させるために利用できるシステムがあります。そのようなシステムを使うと、顧客リスト管理、応答の記録、応答履歴の確認、情報の一元管理ができるようになります。
システム利用料はかかりますが、導入するメリットも大きいですから、利用を検討してください。
まとめ
今回の記事では、アウトバウンドコールとインバウンドコールの違いなどについて解説しました。
アウトバウンドコールとインバウンドコールでは目的も必要なスキルも違いますが、ともに企業活動には欠かせない業務です。それぞれに適切な人材を配置して、業務を成功させてください。