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在宅コールセンター導入ガイド|業務内容・メリット・セキュリティまで専門解説
2025/08/18


マーケティング・インサイドセールスに従事。自社開発のSNS分析ツール『social penguin』の運用に関わり、導入アカウント数は6,000以上。
食べることが大好きで、休日はラーメン屋さんの開拓をしています!一番好きなジャンルは家系ラーメン。
在宅コールセンターは近年注目を集めています。
在宅ワークは柔軟な働き方を実現できる一方で、企業にとっては人材確保やBCP対策としても有効な手段です。
テクノロジーの進化により、従来のオフィス型と変わらない品質での対応も可能となり、多くの企業が導入を進めているのです。
こちらの記事では、在宅コールセンター導入のための方法やメリット・デメリットなどを解説します。
在宅コールセンターが注目されている理由
現在、在宅コールセンターが注目されている理由を解説します。
- 働き方改革・人材不足・BCPの3大要因
- 在宅コールセンター導入企業が増加
以上について順番に確認しましょう。
働き方改革・人材不足・BCPの3大要因
現在、在宅コールセンターが注目されているには要因があります。
働き方改革の視点では、柔軟な勤務スタイルの実現が求められており、在宅勤務は育児や介護などと両立したい人にとっても理想的な働き方です。
また、地理的な制限がなくなるため、今まで採用が難しかった地方在住者やシニア層の採用活動が可能隣、人材不足の課題にも対応できます。
BCPの視点からは、感染症の拡大や自然災害など、出社が困難な状況でも業務を継続できる体制を整えられます。
在宅でも円滑に業務が行える環境を構築することで、事業の継続性と従業員の安全確保を同時に実現できるでしょう。
在宅コールセンター導入企業増加中の背景
在宅コールセンター導入企業増加の背景を解説します。
とくに、クラウド型のCTIシステムやCRM、セキュリティ技術の発展により、自宅にいながらでも従来のコールセンターと同様の品質や情報保護のレベルで、行えるようになりました。
また、2020年の新型コロナウィルスの感染拡大をきっかけに、多くの企業が在宅勤務体制の整備を進めています。
どこにいても業務が可能な働き方の実現が求められ、在宅コールセンターの導入が一気に加速したのです。
在宅コールセンターの仕事内容とは?【業務例・雇用形態】
在宅コールセンターの仕事内容を解説します。
- インバウンド・アウトバウンドで業務内容は異なる
- 派遣・業務委託・正社員など雇用形態の比較
順番に確認しましょう。
インバウンド・アウトバウンドで異なる業務内容
在宅コールセンターはインバウンド・アウトバウンドで業務内容は異なります。

(画像引用先:https://www.transcosmos-cotra.jp/call-center-inbound)
- インバウンド=受信
- アウトバウンド=発信
インバウンド業務はお客様のお問い合わせや注文、クレーム対応など、受信対応です。
どのような内容の電話がかかってくるのかがわからないため、柔軟な対応力と幅広い知識が必要です。
対してアウトバウンド業務は、お客様に電話をかける営業を指します。
アンケート調査や商品の案内、サービスの提案や支払い催促などが代表的な業務で、明確な目的に向けて能動的に会話をする必要があります。
インバウンドは比較的、顧客との心理的距離が近く、それに比べてアウトバウンドはやや遠い点があげられます。
派遣・業務委託・正社員など雇用形態の比較
在宅コールセンターは、派遣・業務委託・正社員など雇用形態で異なります。
たとえば正社員は安定した給与や福利厚生が整っており、長期的なキャリア形成や研修の機会を設けられるため、スキルアップが期待できます。
派遣社員は、派遣会社との契約のもとで企業に配属されるため、さまざまな現場を経験した人材の活躍が期待できるでしょう。
アルバイトは短期契約が中心で、学生や副業希望者が多く、スケジュール調整しやすい点がメリットです。
業務委託の場合は、個人事業主として働くため、自己管理が整った人物の活躍が期待できる傾向です。
それぞれの働き方にはメリット・デメリットがあるため、特徴を理解しましょう。

在宅コールセンター対応に必要なシステム・セキュリティ対策
在宅コールセンター対応に必要なシステム・セキュリティ対策を解説します。
- クラウドPBX・CTI・CRMなどのシステム構成
- セキュリティ要件
順番に確認しましょう。
クラウドPBX・CTI・CRMなどのシステム構成
在宅コールセンターの対応には、クラウドPBC・CTI・CRMなどのシステム構成が必要です。
以上のシステム構成の特徴を確認しましょう。

(画像引用先:https://office110.jp/cloud-pbx/knowledge/function/cloudpbx-cti)
CTI(Computer Telephony Integration)とは?
CTIは、電話やFAXなどの通信機器とコンピューターを連携させるシステムです。
コールセンターや電話営業の多い企業で導入されており、電話業務の効率化や顧客満足度向上が期待できます。
CTIの仕組み(PBX・CRM・SFA)
CTIは主に以下のシステムと連携し、統合的に機能します。
PBX(構内交換機)
インターネットを通じて複数の回線を接続し、全国のオペレーターが顧客対応できる環境を構築。録音や着信履歴の管理機能で品質改善にも貢献します。
CRM(顧客管理システム)
顧客情報や過去の対応履歴を一元管理。着信時に顧客情報を自動表示し、スムーズで的確な応対を可能にします。
SFA(営業支援ツール)
営業活動の進捗や顧客データを管理。CTIと連携することで、営業担当者が通話中に必要な情報へ即アクセスできます。
このようにCTIはPBX・CRM・SFAの中核として機能し、各システムを連動させることで業務効率と対応品質を大幅に向上させます。
さらに、クラウドPBXと組み合わせれば、PBX機能をインターネット上で提供でき、CTI機能も同時に追加可能です。専用CTIシステムを別途導入する場合に比べて、導入費用を大幅に削減できるというメリットがあります。
自宅環境でも守れるセキュリティ要件
在宅コールセンターの対応には、セキュリティ要件が必要です。
第三者への情報漏洩を防ぐため、業務中は家族を含めて他者が内容を聞き取れないように個室対応やPCロックの徹底が求められます。
社内サーバーへアクセスする際のID・パスワードの管理も欠かさずに行う必要があります。
また、業務端末や外部記録媒体の紛失、盗難に備え、パスワードの設定やHDDの暗号化、遠隔操作でのデータ削除機能の導入を検討してもよいでしょう。
ネットワークに関しては、安全な通信を確保するため、業務専用のWi-FiやVPNの活用も重要です。
在宅コールセンターの業務で個人端末を使う場合、データコピー防止などの設定を行い、セキュリティアップデートも欠かさずに行うようにしましょう。
マルウェア対策や内部不正の予防として、アクセス制限の導入や情報セキュリティ教育も必要です。
以上のような対策を徹底しましょう。
在宅コールセンターのメリットデメリット【企業・働く人両面から】
在宅コールセンターのメリット・デメリットをまとめました。
- 企業側視点
- 働く側視点
順番に確認しましょう。
企業にとってのコスト・柔軟性
在宅コールセンターのメリット・デメリットを企業側の視点で紹介します。

通勤不要な働き方により、育児や介護で離職を選んでいた人材の雇用が可能となり、採用や教育にかかるコストを抑えながら人材を確保できます。
また、自然災害や感染症流行時でも全国のオペレーターが稼働できるため、事業が継続できるでしょう。
コスト面では、オフィス設備や専用スペースの設置が不要となるため、初期投資や光熱費、備品費などの経費を大幅に削減できます。
さらに、地方人材を地域相場の賃金で雇用も可能です。
一方、セキュリティや対応品質、マネジメント面に課題は残りますが、システムとルールを整えるとリスクは最小限に抑えられるでしょう。
働く側の自由さと孤独・切り替えの難しさ
在宅コールセンターのメリット・デメリットを働く側の視点で紹介します。

在宅コールセンターで働くと、自分のライフスタイルに合わせて働ける自由さを感じるでしょう。
通勤の負担がなく、育児や介護などの家庭の事情に合わせた柔軟なシフト調整も可能であるため、家庭を持つ方にとってはメリットが大きい働き方です。
その一方で、在宅ならではの孤独感や切り替えの難しさなども課題です。
対面コミュニケーションがない分、相談がしづらかったり、業務中の孤立感を抱く場合もあるでしょう。
また、自宅に業務空間を確保できない場合は、オンオフの切り替えがうまくできない場合もあります。
以上のような状況はモチベーション低下やストレスにも繋がる可能性があるため、注意してください。
よくある課題と解決法【マネジメント・孤独・品質対策】
在宅コールセンターに関して、よくある課題と解決法を紹介します。
- 自己管理・孤独対策に必要な仕組み
- SVによるリモート支援例
順番に確認しましょう。
自己管理・孤独対策に必要な仕組みは?
在宅コールセンターの勤務では、自分1人で業務を進めるため、自己管理能力が求められることと同時に、孤独感を抱きやすい点があげられます。
モチベーションの低下や精神的ストレスに繋がることもあるでしょう。
以上を解決するために、仕組みづくりが不可欠です。
たとえば、リアルタイムでのやり取りができるチャットツールを導入すると、業務の相談や日常的なコミュニケーションも促進されます。
また、定期的なオンライン面談やコンディションチェックを通じて、メンタル状態の変化を早期にキャッチすることで、適切なフォローも行えるでしょう。
アンケートや日報ツールを活用した継続的な状況把握も重要な仕組みです。
在宅でも安心して働けるよう、積極的にフォロー体制を整えていきましょう。
SV(スーパーバイザー)によるリモート支援例を紹介
在宅コールセンターにおいて、SVは極めて重要です。
オペレーターが離れた場所で業務を行う場合、SVによるリモート支援体制の設備が必要です。
リアルタイムで応対状況をモニタリングし、即座にフィードバックを送る体制や定期的なオンラインミーティングなどを行うと、業務品質が保たれます。
また、オペレーターの精神的ケアも面談や日報などで工夫ができるでしょう。
マニュアルやFAQの整備・更新を反映すると、対応の均質化と効率化にも貢献します。
クレーム対応や複雑な案件もSVが即時対応できる体制を用意すると、顧客満足度の維持にも繋がるでしょう。
※ SV(スーパーバイザー) … 監督者や管理者という意味で、様々な業界で用いられる役職のこと。

コールセンターの在宅化と派遣の使い分け【導入を検討する企業様へ】
コールセンターの在宅化と派遣の使い方について紹介します。
自社導入と派遣活用のメリット
コールセンターに関して自社導入と派遣活用のメリットを解説します。
自社で導入・運営する場合、社内情報との連携がスムーズで顧客対応に関する知見を蓄積しやすくなります。
また、情報管理が社内で簡潔するため、セキュリティ面でも安心感があるでしょう。
一方、派遣や外部委託を活用する場合は、導入までの時間が短く、専門スタッフを迅速に確保できるため、初期投資や育成コストを抑えられます。
繁忙期や閑散期に応じた柔軟な人員調整も可能で、業務負担を軽減しながらコストパフォーマンスを高めることができます。
目的やリソースに応じた使い分けをしていきましょう。
派遣を活用したい企業様へ
コールセンター業務において、派遣を活用する企業が増えています。
即戦力の人材を確保したい場合や、繁忙期だけ人員を増やしたい場合、派遣は非常に有効です。
研修期間や業務開始後のサポート体制が充実している派遣会社を選ぶと、オペレーターの質と対応力が向上し、顧客満足度が向上するでしょう。
弊社の人材紹介サービス「Sales Bridge」では、1時間から利用でき、最短1週間で営業の即戦力を導入できます。こうしたサービスを活用することで、営業戦略の設計やトークスクリプト作成、AIを用いたターゲティングまで支援を受けられるため、導入を検討してみましょう。

まとめ|在宅コールセンターは仕組み次第で成功できる
今後、働き方改革や人材不足、BCP対策を背景に、在宅コールセンターの導入が進んでいくと考えられます。
システムを整えればオフィス同等の応対が可能で、生産性向上も期待できます。
導入効果を最大化するには、技術・人材育成・管理体制の3点が重要です。
- 自律的に働ける人材の確保
- SVによる遠隔支援
- セキュリティ対策
導入形態は派遣・業務委託・直接雇用など目的に応じて選択し、柔軟な人員運用を実現しましょう。
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マーケティング・インサイドセールスに従事。自社開発のSNS分析ツール『social penguin』の運用に関わり、導入アカウント数は6,000以上。
食べることが大好きで、休日はラーメン屋さんの開拓をしています!一番好きなジャンルは家系ラーメン。
